これまでの経緯
2003年に台北の旧昭和町(現在の青田街、温州街一帯)で始まった現在の住民による保存運動と連動して、かつての住民が東京で同郷会「台北昭和町会」を結成、戦後の住民との交流が始まりました。2017年、同会は会員の高齢化のため定例会を終了しましたが、現在の住民や保存運動者、昭和町の日本家屋を活用する経営者たちがそれまでの交流を途絶えさせぬようボランティア組織「台北昭和町の会」を結成し、2018年に「台北『昭和町』の日」を開催しました。2019年2月に活動の幅を広げるべく組織を発展させ、台湾政府認証の社団法人「台湾故郷文史協会」を設立しました。
今後の取り組み
台湾故郷文史協会は、台北昭和町の建築群・街並みなどの文化遺産の保存修復活動を行いながら、台湾を故郷と思う方々のお気持ちを語り継いでいきたい。そして、このような学び合いと歴史文化の交流を通じ、日台友好の発展の足掛かりにしたいと考えています。
私たちの理念
記憶(memory)
昭和町は多くの人たちの故郷の思い出、物語が詰まった宝箱です。
想像(imagination)
昭和町は文化の薫りと想像力満ち溢れる場所です。
和解(reconciliation)
昭和町は異なる民族が集う、和解のメッセージの発信地です。
永續(sustainability)
昭和町は永続的に守るべき市民の大切な文化遺産です。
私たちの目的
一、 台北昭和町で暮らした湾生の家族たちの故郷への思いを伝承します。
二、 時代の断層をつなぎ合わせ、異なる民族の歴史を土地に留めます。
三、 台湾社会の社会遺産保存に対する情熱と特色を示します。
四、 文化遺産を活性化し、住民とのネットワークを作ります。
五、 社会教育と文化伝承を推進します。
協会概要
社団法人台湾故郷文史協會
2019年2月25日
中華民国内政部登録 台內團字第1080027844號
76305734
黃 智慧
台湾 〒10648
台北市大安区溫州街22巷1-2號1F
(02)26523450
台北昭和町會 台灣故鄉文史協會
代表理事経歴
黃智慧
台湾国立台湾大学卒、日本大阪大学人間科学研究科博士課程修了。
1991年より台湾中央研究院民族学研究所所属、専門領域:民族学・文化人類学、日本研究、沖縄研究、台湾原住民研究。2003年より台北市旧「昭和町」地域の日本家屋保存運動に尽力し、文化財登録実績多数あり。台湾原住民族の文化復権運動にも力を注ぎ、(財)小米穂原住民文化基金会理事長、文化資産審議委員、台東県世界遺產潜力推進委員、台湾民族学会理事、平埔原住民族文化学会常務理事など歴任。
中国語、日本語、英語による著述多数:etwisdom.com 参照。