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台湾風物詩
『台灣徘句歲時記』より
向合ひて心ごころの苦瓜湯
鳳凰木余生しづかに炎ゆるべし 黃葉
台湾風物詩
「台灣川柳會30周年紀念句會」より
主題:先生
先生のあだ名を覚えて本名忘れ 高淑慎
青りんごだった僕らも先生も 鈴木かこ
わたくしの母はいつだって先生 渡辺はるえ
自由吟
百歳にもう直き届く少年志願兵 廖運藩
メールとメール昭和の色があせてゆく 頼とみ子
日台の柳会絆続く永遠 久世高鷲
台湾風物詩
有難うどうぞ宜しく忘るなよ お蔭様でとご免んなさいね
お正月飲むも食べるも今日随意
齋藤毅(湾生)
台湾風物詩
「台北徘句會」會報選句
おほらかに大地に根張る老榕樹 游細幼
榕樹や日本時代の廃家あり 下岡友加
台湾風物詩 夏の句
「台北俳句会」&
「春燈台北句会」より
蚊帳の中母と添い寝の遠き日よ 高淑慎
在来線青田の風を載せて行け 李哲宇
台湾風物詩 春の句
台北俳句会の会報より
世の騒ぎ雲の騒ぎや花吹雪 李錦上
懐かしや故郷の駅の仙丹花 張継昭
台湾風物詩 冬の句
台北俳句会の会報より
玉山の稜線硬き初景色 三宅節子
訪客もマスクを外し初写真 高淑慎
台湾風物詩 夏の句
梅雨明けも冴えるうぐいすほうほけきょ
蓬莱高砂(93才, 灣生)
亜麻鷺の顔に生への力あり
山本健次郎(94才,灣生)
台湾風物詩 冬の句
台北俳句会の会報より
林蘇綿
投げ売りの訛は故郷夜の市
頼天河
落花生剥く祖父の音孫の音
高阿香
老いの背を幾畳みして東北風
台北俳句会の会報より
故郷台湾の春
葱頭の匂ひの染みてよき夫
阮文雅
五色鳥鳴けば鳴くほど日の長き
陳錫枢
媽祖祭孫へ名代の北港飴
葉七五三江
故郷台湾の春
台北俳句会の会報より
陳彩瓈
村里に筍煮立つ夕仕度
徐奇芬
鳳梨を供え旺来招きけり
葉七五三江
賞鳥の河岸に一つの車椅子
故郷台湾の秋
台北俳句会の会報より
許秀梧
月餅の屑にいつしか秋の蟻
黄教子
上向いて歩かう楓香黄に朱に
葉顕鎧
ひからびし柳丁一つ土地公祠
故郷台湾の冬
台北俳句会の会報より
頼伯雄
頂くは母の指紋よ冬至団子
楊慧珠
一陣の風の香立てり米粉干す
葉七五三江
柑仔を土産に君の来てくれし
徳田秋声
生きのびてまた夏草の目にしみる
高野秀夫選句
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